日本ソテツ研究会 Japan Cycad Society のホームページです。

ソテツの発芽方法


正解のない分野であり個人的な経験則に基づくテキストです。

種子が良好な状態であると仮定した場合、発芽に必要となる因子は温度と湿度、空気です。光は不要と思われます。
春に屋外で種子を播いても良いと思いますが、発芽したものを順次育苗ポットに植え替えていくという苗の作成手法は管理が合理的だと思います。

温度は22℃~32℃(個人的には下ぶれしたほうが良好な結果が出ると思っている)で、高湿度を保つと、その種子は発芽に向かい続けます。本格的に発芽処理するにはサーモスタット付きの何らかの加温装置が必要かもしれません。

私が採用する方法は2つ。
1つ目は100均法。
ソテツ種子を浸水処理する。(この間水溶性の殺菌剤で種子を処理しても良い)
100均にあるザル付きタッパーに清潔な軽石質(鹿沼土、パーライト等)を敷き、清潔な水を含ませ軽く水を切り、種子を並べて蓋で密閉する。

もう一つはバギー法。袋播き。種子の数が多い場合は特に有効です。
口にチャックの付いたプラスチックバッグにピートモスかココピートを入れ、水を入れ、グチャグチャにして、力いっぱい絞る。それを電子レンジで熱殺菌する。プラスチックによっては100℃の耐熱性が無いので注意。
冷ましてから、同じく浸水処理したソテツ種子を入れて封をする。

基本的には、これらに温度を与え続けると、発芽する力を持った種子から発芽していきます。ものによっては途中でカビ、腐敗、ダニ等で脱落していくので、それらは適宜捨て、また容器や袋を変えたりします。長期戦になる場合もあります、一ヶ月ごとに洗浄をしたほうが良いかもしれません。

種子に発芽する能力がない場合は、いくら時間をかけても発芽しません。受粉がうまく行っていない、花粉が古い、すでに内部がかびている、乾燥しすぎ古過ぎですでに死んでいる、等々…。捨てる前にその種子をナイフで割り内部を確かめるのも確認やメンタルヘルス的には有効かもしれません。

発芽部が1インチ(2.54cm)程容器内で伸びれば、植え付け適期かと思われます。私はロングポット(口径10.5cm×高さ22.5cm)に植え付けています。ソテツはまず最初に直根を伸ばすので深いポットはストレスが少なくて良いとされます。またこれ以上深さがあると、次の植え替えで鉢選びが難しくなります。

寒い時期に加温装置で発芽させてしまうと育苗ポットも加温しなければならず難儀します。寒い時期に表に放り出しても生き残るやつは生き残りますが寒さに当たって後々まで成育が遅くなることもあります。

Cycas revoluta の場合、手に入る種子がサルコテスタ、いわゆる果肉状も付いた状態のことも多いですが、サルコテスタは発芽阻害因子が含まれているらしく、また腐敗防止のためにも発芽処理前に除去する事が必要です。
ナイフで十字に切り込みを入れて取れやすくなるまで浸水させると処理が多少楽です。
またその浸水溶液にペクチナーゼ酵素を混ぜるとサルコテスタが取れやすくなります。酒造にも用いられる(ジュースの澄ましに使われる)もので日本の通販ではなかなか手に入らないですが、海外のショップから廉価に手に入ります。1ガロンの水に対して1グラムあれば有効らしいです。ただ、酵素が全力で作動するには35℃という温度が必要で、そこまでして必要なのかは人の判断だと思います。種子が大量の場合、コンクリートミキサーと軽石で除去する人もいるようです。

種子は発芽に向けて収穫時期から適切な熟成期間を経ていなければならず、期間は種によって、かなり違いがあります。
加湿加温する前にそれらの情報を得ていれば良いですが、多くの場合そのような情報は不明だと思います。Cycas revoluta の場合、秋に収穫した種子は次の春に発芽させることが可能です。
本会の趣旨である遺伝子の保護において、ソテツ種子の発芽方法の探求は今後も取り組んでいかなければならない永遠のテーマだと思います。

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